日経新聞紙上で約一か月続いた中村吉衛門さんの回顧録が終了した
松本幸四郎の二男として生まれ、他家の後を継ぎ立派な吉衛門になられた
難波歌舞伎座裏にあった「スナック土」で偶然隣同士になり4回~5回飲んで話をしたことが懐かしく思い出される
芝居が終わり定宿のホテルに帰る前に寄っておられたが
ビールを飲む前に必ず奥様に電話をしておられた
今回の回顧録で奥様は慶大1年でお見合いをして氏に嫁がれたことがわかった
話し方からも立ち居振る舞いからも良家の育ちが感じられた
中学からフランス語教育で有名な暁星で大学は早稲田の仏文学
本業の歌舞伎役者としても、はまり役になった「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵他を演じる俳優としても順調に大成された
羨ましく思うよりも「むべなるかな」と思う
伝統は人を創るものなのだろう
一日も欠かさず読んだ楽しい「私の履歴書」だった
有難うございました!